基本のソース、クリーム。(ピザの生地のトマトソースに)ホワイトソース(ベシャメルソース)、クレーム・パティシエール(カスタードクリーム)を作る。

お菓子と他のレシピ

写真は使いかけのパティシエールと、作ってちょっと味見の跡のあるホワイトソース。

少しまえの記事でピザを作りました。そこで「トマトソース」を紹介いたしました。勿論、あのトマトソースで、ナポリタンやら、ボロネーゼ(ミートソース・スパゲティー)や、カポナータ(フランスでいうラタトゥイユ)、ミネストローネ(トマト風味の野菜スープ)、トマトソース風味のアクアパッツァなども作れます。トマトソース最強!。と、いうことで今回は、トマトソースと双璧をなす「ホワイトソース(ベシャメルソース=ベシャメルクリーム)」「アングレーズソース(カスタードソース=カスタードクリーム)」のレシピを紹介します。共に万能で、様々な料理、スィーツに使うソース(=スィーツではクリームと呼ぶ傾向がおおい)で、基本が詰まっています。

まずはホワイトソース。コア(中心になる部分)がこれといって存在しません。味のベースは後から付加する感じです。実際にはそこで使う液体の媒体が味のベースになると思います。講釈だけではわかりずらいので、さっそくレシピを。

牛乳 250g

小麦粉 25g

バター 25g

塩・胡椒 少々

まずはフライパンにバターを入れて溶かします。底に小麦粉を入れて、よく混ぜ、練っていきます。しっかり火を通します(小麦粉は火を通すほどに香ばしさと旨味が出てきます。が、火が通りさえすればデンプンがアルファー化されて食品としては問題ありませんので無理はせず⦅無理して焦がしてせっかくの調理も台無し⦆)。そして、混ぜ、練りながら牛乳を数回に分けて投入して溶き伸ばしていきます。塩・胡椒で味を整えます。以上。こんなことは誰でも知ってますよね^^。で、牛乳味の柔らかい味わいのソースができます。これが基本になります。でもこっから無限の応用が利くのです。牛乳の一部をコンソメスープに差し替えます。そうすると「ダシ」の効いた濃厚なソースになります。わたくしは牛乳を直接火にかけてコンソメスープの素や、だしの素を直接ぶち込んで味付けします。そうすると、牛乳のクリーミーさが余計な水分で損なわれません。では、つぎに牛乳を豆乳にマルっと差し替えてみます。すると、豆腐味の和風ソースに早変わり、ダシに和ダシをつかっても美味しいです。クラムチャウダーにホワイトソースを使う場合は牛乳ヴァージョン、豆乳ヴァージョン、味わいは全く違ってきますが、どちらも美味しいです。牛乳50%豆乳50%でハイブリットにするのも面白いでしょう。もう何でもありです。ただし、法則があります。液体に対して、小麦粉は1割以下、バターも小麦粉同様1割以下で、作ることです。小麦粉1割はソースのマックスの硬さになると覚えておいてください。マックスの硬さで、薄くジップロックとかで、冷蔵or冷凍保管して、使うときに液体で溶き伸ばすのです。バターはプレーンのホワイトソースの場合は小麦粉に効率的に火を通すという役割がありますが、バターは逆に入れるほどにソースはゆるくなります。むしろバターは舌触りをなめらかにする目的が大きいので、それを意識して量を調整しましょう。バターをこめ油に差し替えるとものすごくさっぱりします。これも、和風にするならアリですね。和風ドリアとか、和風キノコスパゲティーのホワイトソース仕立てとかw。そして、小麦粉は、ソースにおいては「凝固剤」としての要素が強いので、特に「小麦粉でなければ」という縛りもありません。パン工場で勤めていた時の感覚でいえば、「加工デンプン類」と、いっていいでしょう。小麦粉の代わりに、コーンスターチ、上新粉、米粉、片栗粉、タピオカ粉が使えます。ただし、各材料に特徴があって、風味や凝固力が違います。小麦粉じゃなければ、液体に対して1割以下の0.8割も入れれば十分かと思います。色々試してみてください。面白いですよ。

次にカスタードクリーム。ロジックが先だと、イメージがわかないと思いますので、さきに基本レシピを。

牛乳 500g

卵黄 60g

全卵 60g

糖質 100g

薄力粉 50g

バター 25g

カスタードクリームは卵が味のベースになります。なので、バターと小麦粉で火にかけながら練って、しっかりとした香ばしさを出す必要はありません。小麦粉は一回煮沸状態のクリームを確認して、火が通ってさえいればOKです。よって、作り方が変わります。まずは、糖類と卵類をよく擦り合わせます。そこに小麦粉を入れて、ダマができないようによく混ぜます。その間に牛乳を煮沸しておきます。牛乳が煮沸を始めたら、最初の卵液にその牛乳を一気に加え、部分てきな塊ができないようにすばやく、ホイッパーでかき混ぜます。そうしたら、その液ごと、牛乳を煮沸した鍋に移し戻し、火にかけます。焦げ付かないようにホイッパーで底を掻きながら混ぜて続けて、煮沸が始まったら、出来上がり。出来あがったら、すぐさまバターを投入して、溶かし混ぜます。バターがなじみ終わったら、静かに冷まします。冷めるほどにドンドン硬化していきます。風味付けとしては、バニラが王道です。「バニラのさや」を使うなら牛乳を最初に煮沸するときに一緒に煮沸、卵液に混ぜる寸前に取り出します。あらかじめ糖質に「バニラのさや」を漬けておき、バニラシュガーを使う。という手もあります。バニラエッセンス、バニラオイルなら、バター投入時に一緒に入れるといいでしょう。牛乳の代わりに豆乳で作ることもできます。超和風テイストなカスタードができます。カスタードも結構何でもありです。ただ、法則があります。それは、液体に対し、小麦粉(凝固剤)は1割がマックス。バターなどの油脂はクリームを緩くする作用があるので、液体に対し、0.5割がマックス。糖類(種類は問いません)は液体に対し2割前後。卵は卵黄の成分が主体になります。液体に対し糖類と同じく2割前後。卵黄オンリーなら、濃厚でなめらかな「フレンチカスター」に。全卵ならさっぱりした「スタンダートカスター」になります。上のレシピは間を取っています。

ホワイトソースも、カスタードも、奥は深いけど、間口も広いです。難しくはありません。基本のロジックさえ覚えれば、そして、要点さえ押さえれば、他は簡単手軽です。それらは料理に無限の広がりをもたらします。小分けにして冷蔵、冷凍が可能なので、しかも、基本原価も安いのでどんどん「自分だけのクリーム」を開拓してみてください。今後のわたしの生地にこの2つが副材として、たびたび出てくると思います。そんときは、よろしくお願いいたします。

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