前回、ビタミン類摂取系として、「レーズンパン」を紹介いたしました。ただ、「レーズンの食感や渋み、ライ麦の酸っぱいの嫌いなんだよな~」ってひともいると思います。そこで今回は、アプリコットブレッドを紹介します。こちらも筆者が大好きな「フルーツブレッド」の一種になります。パンには甘みと同様にある程度の酸味がバランスの良い風味になりますが、タンニンの渋みが特徴の「レーズン」一択になりがちです。欧米ではクランベリー、ラズベリーなど、甘みと酸味が両立したフルーツが多く存在しますが、ユーラシア圏には多くありません。例外は、杏子(あんず:アプリコット)。以外にこれ系統のパンが少ないですよね(ドライフルーツの中でも単価が高いからか、、、でも、欧州産のフルーツより格段にコスパが良い杏子)。そして、流行りなのか、フルーツブレッドには何故か、甘いパン生地が用いられがちなんですよね(フルーツ自体に果糖=糖質が多く含まれているのに、パン生地自体に糖質が多く用いられると”糖質過多”になってしまうではないですか!)。なので、筆者の推しは「フルーツブレッドの生地にはセミハードのパン生地『純ハード系パンだと硬派すぎるので』だ」と断言します。フルーツ本来の風味もセミハード系なら、その醍醐味が味わえます。食べやすいですしね。で、こちらの紹介になります。
こちらが実際の写真。フルーツブレッドはフルーツの混入により、パン生地自体の糖分が上昇するため、前回のレーズンブレッドの如く、「オーツ麦による『化粧』」は施しませんでした(糖質上昇により、熱伝導率が上がるため)。ただ、ライ麦や全粒粉はしっかり焼かないとエグミや穀物臭が残るので、しっかり焼く方向で心がけました。
レシピ:レーズンブレッド記事にある、おおきなパウンド型(長方形の1斤型とほぼ同じ容量)1つ分
春よ恋 145g
春よ恋 北海道産全粒粉 25g
インスタントドライイースト赤 2.3g
ローズソルト 3g
老麺(残り生地) 40g
グラスフェットバター 8g
水 125g
コンデンスミルク 20g
杏子 100g
杏子の漬け水 150g
杏子に足すきび糖 75g
1、下準備
まずは、杏子100gに対し150gの水を投入し、シイタケの様に水で戻します。これで30分待ちます。次に、そこにきび糖75gを投入し、溶かします。これで30分、シロップ液を杏子に浸透させます。これ以上漬けると杏子がボロボロに砕けてしまうので、必要以上に時間がかかる場合は、シロップから杏子をあげて、「汁に浸ってない状態」にすれば多少の放置はOKです。
2、杏子のカット
1の完了の後、杏子を「粗みじん切りの乱切り」にします。
3、以降の作業
下ごしらえをした杏子をレーズンに見立てて、あとは、レーズンパンと同じように焼成迄進めます。
4、追伸
ユーザーの方で色々な、「混入粉」「ドライフルーツ」の組み合わせを楽しんで頂けたらと思います。
※業務用レシピ
見るとわかると思います。ほぼ、レーズンブレッドの配合の流用です。少し違う部分は、小麦全粒粉は大量に水を吸って、パンが固くなりがちなので、水分が多めです。他の材料の僅かな差異は、はっきり言って個人の好みの加減です。あとはドライフルーツを増やしてみたり、減らしてみたり、お好みで調整してみてください。ちなみにこちらのレシピを粉170gで約460gの生地をとれるようにしたのが、最上段のレシピです。
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